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中国淡水真珠の養殖場

 中国の淡水真珠養殖場には、運河の一部を利用する、田畑に水を張って使う、用水路をそのままの使う、古くからある溜池、湖の一部を利用するなどいろいろな形態のものがある。養殖の中心は江蘇、浙江省で7割近くを占める。

アコヤ真珠や白蝶、黒蝶真珠の養殖漁場に比べ、必ずしも広大な水面も必要としない。農家の裏の溜池程度の規模の養殖は、コスト面で不利なため少なくなっているが、1アールにも満たない非常に小さな水面でもまだ養殖が行われている。最近は、採算性からスケールメリットを生かした大水面での養殖が進んでいる。

淡水真珠の養殖場は高額な投資を必要としない。田畑を少し掘り下げ畔を盛り土して水を引けばよい。1.5mの水深があれば可能。農家は田畑を使って農作物を作るのか、真珠や魚を養殖するのか、利益性の高い方を選択する。水の豊かな江南地区(長江下流域)では古くから数多くの溜池が散在していた。いつの時代に造られたのか判らないほど庶民の生活に溶け込んでおり、田畑を造成したのか、古くからある溜池なのか、一見しただけでは区別できない。

近年、中国沿岸地帯の経済発展に伴い、浙江省、江蘇省の都市化が進んでいる。工場や住宅が隣接する養殖場の中には深刻な水質汚染が進み、養殖を続けることが出来ないところも出ている。水質汚染に加え、中国沿岸地域の人件費の向上とともに中・長期的に見ればこのエリヤでの養殖は減退すると考えられる。

 

運河の一部を利用した養殖漁場(紹興市)

田畑に水を張って養殖場にしたもの


古くからある溜池、周辺は工業化が進んでいる