真珠の集荷
弊社の真珠は、弊社スタッフが浜上げロットから直接選び抜いてきたものです。生産量が非常に多い(年間600トン)
中国淡水真珠はほとんどが無核真珠ですが、弊社が認める品質のものは生産量のなかの極々一部。例えば弊社のリング用9mmマル珠は0.01%未満しかない
トップクオリティのものです。香港や中国の加工業者の手に渡る前に集荷します。他社で過剰処理・過剰加工された珠を売ることは出来ません。
ソーティング
真珠を集荷した後、工場では選別を繰り返し、形や品質を分けてゆきます。自社工場では真珠本来の美しさが発揮されるように、
最深の注意を払って選別を何度も繰り返します。研磨や穴あけ終了後、さらに選別を繰り返します。
穴あけ
ネックレス用には貫通穴をあけます。ジュエリーの細工用には通常穴をあけません。中国淡水真珠はさまざまな形があり、
あらかじめ決められた場所にすべて同じように穴あけすると画一的な使い方しか出来なくなります。
それぞれの形を活かすために弊社のルースは無穴のままにしておきます。
研磨
真珠表面のクリーニングの後、胡桃の殻を砕いたチップとともに日本製の高速研磨機で研磨します。
オイル、ワックスなどは一切使用しません。ワックスコーティングされた珠は経年変化が非常に大きく、
ご購入の後しばらくすると見た目の大きな違いに愕然とすることも珍しくありません。中国淡水真珠の浜揚げ珠は、
表面に細かい傷やサンドペーパーで擦ったようなスリキズのあるものが沢山あります。
上手にワックスコーティングをするとかなりのスリキズが見えなくなります。もちろんワックスが劣化すればキズは表れます。
弊社はジェムクオリティの名に恥じない真珠を世界のジュエリーデザイナーやジュエリーブランドにご提供し、
末永く愛用される製品としてエンドユーザーのお手元に届けられることを願っております。
連組
1本の連を組みあげるためには、真珠一粒一粒の色、照り、形などを吟味し、
1本1本が最高の状態に仕上がるように珠の組み合わせや配置を吟味しなければなりません。
真珠の美しさを本当に発揮させるには根気よく丁寧に並べ、糸を通す際にもう一度確認します。
糸を通した後、全体のバランスを再度チェックして出来上がります。品質や見た目の印象の近似するもの同士を集めて一つのロットが出来上がります。
連組の出来は作り手の知性や感性が反映します。弊社工場は全員が高校卒業以上、一定レベルのスタッフだけを採用しております。
染色
弊社が通常販売する真珠は通常は染色加工をしません。例外的に弊社が行う色処理の一つにガンマ線加工があります。
適度なガンマ線加工は真珠を傷めることがなく、真珠をブルーグレイに変えます。
このブルーグレイは天然にはほとんど存在しない色ですから一目で色処理したものと分かり、お客様の誤解をうけることはありません。
ご依頼で染料による染色加工は承っておりますが、天然にない色に限って、たとえばブルーや濃いピンクの染色をさせていただいております。
オレンジや紫などの天然に存在する色は多少の色むらがあっても天然の色をお使いになるようにお勧めしております。
淡水真珠には、ピーチ、オレンジ、バイオレット、ライラック、ゴールド、メタリック、ピジョンネックカラーなど天然の素晴らしい色があります。
可能な限り真珠本来の色を活かしたいと思います。
真珠表面の欠点の処理
近年、淡水真珠の表面のキズ、凹凸、色むらなどの欠点を削り落として、目立たせなくすることが頻繁に行われるようになりました。
もともと白蝶、黒長真珠で以前から行われている技術です。上手く加工できたものは取引価格を倍以上にすることも出来ます。
削りは1層1層積み重なって出来る真珠層に断層を作ります。長い時間見ていると不自然な光沢が気になるのではないかと思います。
弊社ではこういった処理をいたしておりません。真珠は真珠光沢であって初めて真珠といえます。削って磨きだしたものは貝光沢になります。
最近、光沢が異常と思われるほど優れているものや、やたらにテカテカした南洋真珠を見ますが、表面を削って磨いたものと思われます。
本当の真珠光沢を見慣れた方には不自然な光沢と感じますが。一般にはなかなか見分けることが困難ではないでしょか。
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